赤やがら2015.11.28 

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トゲウオ目 ヨウジウオ亜目 ヤガラ科 ヤガラ属
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生 態
体長2メートル前後にまでなり、頭部は躰の3分の1ほどもあります。一度見れば、忘れられないほど特異な姿をしています。
大きな頭部はただの筒状になっており、以外におちょぼ口です。
小魚などを吸い取って捕食するため、筒状の頭部に原型の鯵などが残っていることもしばしばあります。
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味わい
産卵期は厳冬期のため旬は秋から冬。身質はやや赤みががった白身。さっぱりとした中にも甘みを強く感じる非常に上品な味です。また、熱を通しても硬く締まらないため、椀ものに使われることもあります。
食べ方
私のイチオシは昆布締めです。
このお魚の一番の魅力は身質の良さです。もともと脂が少なく、酸化しづらい性質のため昆布との相性は抜群‼サクのまま昆布締めにすれば5日位、劣化いたしません。もちろん昆布の旨味がドンドン入って飴色に変わっていきますので、味の変化を堪能できます。

頭部や骨からは本当に良いだしがとれます。とった出汁を薄く密封した保冷袋に入れて、板状にして冷凍保存しておけば、小分けに使えて便利です。椀もの、お鍋の割り下など大いに力を発揮してくます。

鮮度の良いお魚でしか味わえない、アラの旨味。お客様には大好評を戴いております。
余すことなく頭から尻尾の先までご堪能頂きたいおさかなです。
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小話
頭部は古くには乾燥させて腎臓の薬用に使ったとか…伊勢に伝わる話によると、
阿漕平治(あこぎへいじ)は母が病気で寝込んでいるため、伊勢神宮へ奉納するための漁場と知りつつ、病によく効くという矢柄(やがら)という魚を密漁してしまいます。これで母の病気を癒せると嬉しがってわが家に帰ったのですが、あまりの嬉しさに浜辺へ笠を忘れてきてしまいます。そこへ、役人が来てその笠を見つけ、「笠に平治と書いてあるのが証拠だぞ」、と平治を引き立てて処刑をしてしまいました。母の病を思っての孝行も水の泡。平治は簀巻きにせられて、海へ投げ込まれてしまったのです。
 それで「阿漕平治は欲深い」(=欲深い)という言葉だけが残ってしまいました。しかし、地元では、「阿漕平次は親孝行の息子」として尊敬されているようです。

語源になるほど、古来より愛されたお魚なんですね〜。是非一度お召し上がり下さいませ。